みんなの広場「こころのパレット」

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〈リベンジ A〉 引用
池見 隆雄 2018/7/25(水)13:59:15 No.20180725132740 削除
 サブを素手で捕らえる無謀さを肝に銘じているので、
 チャックを開いた大きめの洗濯ネットの縁に針金を通した、
 いわば柄を欠いた捕虫網もどきの作製を、家人に手掛けて貰った。

 餌なりに夢中のサブの背後からそれを被せて取り押さえる。
 その後、針金を抜き取って、チャックも閉じてしまう。
 更に、ネットごとキャリーバッグに入れ病院へ、という算段。

 その時には、私の方の怪我に備えて、長袖のシャツを着用し、軍手もはめる。
 しかし、さて、サブの野生へ抗しきれるものか、十分な自信はない。

 (その後、「半野良猫の捕え方」でネット検索すると、種々の事例が掲載されており、
  サブの私への馴れ具合からして、彼女へのショックのより軽微な手立てもあり得ると、
  その方向へ転換しつつある。
  例えば、カツオ節など猫の好物をキャリーバック内に仕込んでおき、
  当の猫をソフトタッチで抱き入れてやるなど――
  蓋こそしなかったが、今朝一度施行したところ、思いの外スムーズに運んで安堵感を覚える。)

 前回と今回で表裏ほど大きく異なっているのは、私の心持。
 今回は、サブへ対する後ろめたさは、皆無に等しい。
 これ以上、彼女が仔を産めばどうなるか?
 それこそ、保健所へでも持ち込む他なくなってしまう。
 それ以前に、この猫たちは、室内飼いには耐えられないと思うから。

 通常より遥かに安価で野良猫に手術を施して貰える、
 福岡市の「あすなろ猫」制度の枠を、先日取り付けたところだ。

 3匹の仔猫たちを目の当たりにしたときには、
 正直言って私は、仕事も手に付かなくなるくらい困惑した。
 当初、サブ、チビを合わせて5匹を飼育することは不可能に思えた
 ――最も恐れていた事態になったと。
 打開策として反射的に、遺棄や保健所への誘惑に駆られなかったわけでない。

 それをどうにか押し止めたのは、
 彼らをそのような目に遭わせておきながら、
 何事もなかったかのようにその後の生活を営んで行けないと、
 痛感されたから。
                (続く)

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