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マユミ(真弓(「真(まこと)の弓の木」の意)・檀・檀弓・ヤマニシキギ(山錦木)) ニシキギ科ニシキギ属の広葉
落葉小高木。雌雄異株。「ニシキギ」の仲間。 日本や中国の林に自生。 秋に果実と種子・紅葉を楽しむ庭木として親し
まれ、盆栽にも栽培される。 果実は1p程で4個の稜があり、11月に淡紅色(白もある)に熟す。見所は、熟すと4裂し、橙赤
色の仮種皮(かしゅひ)に包まれた種子が顔を出すところ。 材質は、粘り強く、緻密で歪みもなく、良くしなるため、古
くから弓の材料にされ、印鑑や櫛材に利用され、将棋の駒は一級の品で高価。 古くは、この樹皮で和紙を加工したものを
「ダンシ(檀紙)」と呼んでいたことから漢字では、「檀(マユミ)」とも表す。「檀」の字は、呉音ダン・漢音タン。日本で
は、マユミの木の意味で、和語の「マユミ」に使用する。 名前の由来…材質が強く、よくしなるため弓の材料に用いられた
ことにある。 花言葉…1「あなたの魅力を心に刻む」…枝から垂れ下がる果実の果皮が4つに割れて顔を覗かせる種子の
美しさから。 2「艶めき」…艶のある種子の真っ赤な色のなまめかしさから。 「万葉集」では、真弓
は12首あり、その中の1首 「南淵(みなぶち)の 細川山に立つ檀(まゆみ) 弓束(ゆづか)巻くまで 人に知らえじ」
作者不詳 巻7-1330 (南淵の細川山に生えている真弓の木で作った弓に、弓束を巻いて(左手で弓を握りしめる部分に桜
の樹皮や革を巻き付けて握り易くする事で、弓の仕上げ作業)弓が出来上がる迄、即ちあの人どの恋が実を結ぶ迄、他人に二人
の恋仲が知られないようにしたいものです。) 男は、山で立派な弓の材料になりそうな檀を見つけ、「木が成長する迄誰にも
取られたくない」と詠ったものだが、檀を自分が目につけた女性に譬え、妻にする迄他人にその存在を知られたくないと言う
心が籠っている。
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