ロウヤガキ(老爺柿 老鴉柿 ツクバネガキ) カキノキ科カキノキ属の広葉落葉樹。中国中部を原産とする渋柿の一種。
正式には、ロウアガキ(老鴉柿)と言うが、発音し難いため、ロウヤガキとして流通。鴉は、カラスを意味し、黒く熟す実を烏にな
ぞらえ、命名。 わが国には、数十年前に渡来、柿のミニチュア版として盆栽での人気が高い。 春に開花、秋に果
実が実る。普通の柿のように、枝に直接着かず、ぶら下がって着くのが特徴。長めのヘタを羽根つきの羽根になぞらえ、
「ツクバネガキ」の別名もある。 果肉は、少なく、中身は、殆どが種、味も渋く食用にならない。実の形状は、様々で、
系統により、実の大きさ・形・色に変化がある。 和名は、冬になっても、黒なくなった実がついている姿を、老いたカラスに
見たて「老鴉柿」、老人の姿になぞらえ「老爺柿」とした漢名からきている。 花言葉…「幸せな家庭」…晩秋に葉が
落葉すると、熟した実が鈴なりになっている姿を子、孫と家族の増えた家族に例えた。 「柿食えば 鐘が鳴るなり
法隆寺」 正岡子規 彼が、奈良旅行で、この句を詠んだ明28年10月26日にちなみ、「10月26日」は、「柿の日」とされている。
日本では、自生するヤマガキ(渋柿)が、古来から食用にされた。干し柿に加工するか、熟すのを待つかしたのだろう。どちらの食
べ方でも糖度があり、砂糖のない中では、大変な魅力と思われる。でも、庶民の歌も多く取り入れられている万葉集、何故か
「柿」は、一首も詠まれていません。
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