 No.1 |
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この本は明治天皇の伝記を中心にした明治時代史である。今読んでいるところは明治36年で満洲をめぐって
の日露が覇権を争っているところである。章の見出しは「暴君ニコライ二世」でピンとこない、小生は「遂に
ロシア軍北朝鮮に進入、日露戦争開始か」と付けたい。ロシア軍の満洲からの撤兵は遅々として進まなかった。
ロシアは旅順や大連からの撤兵を実行する気がまったく見られなかった。代わりにロシアは、清国に対し撤兵と
引き換えに清国が果たすべき七か条の要求を提出してた。つまりロシアが満洲の行政・経済を支配する要求で
列強諸国との通商が阻害されることだった。更にロシア軍が鴨緑江左岸を占領し、日本の進出を阻止する目的で
軍事施設を建設した。韓国の独立はすでに消滅して清国もまた危機に瀕し、これら両国の独立が侵害されどうし
て日本だけが安全でいることが出来ようか。韓国政府は無力で為すところを知らず、そのため日本政府はロシア
に対して断固敵対を表明せざるを得なかった。
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