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みんなの広場「こころのパレット」

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〈春雨に〉 引用
池見隆雄 2026/3/6(金)14:45:05 No.20260306144238 削除
 昨夜来の雨が降り続いています。
 ほとんど無風で、気温も低すぎず、春雨という風情です。

 協会の庭の木瓜(ぼけ)が、雨天へ向かって多くの花を咲かせています。
 四季はいつの間にかめぐり、
 それとともに私たちも、見えないところで変化し続けています。

 大いなる自然の変化に身を委ねつつ、
 「今日の私にこんにちは」。
 「生きていることに、こんにちは」。
 
 何かが始まり、何かが終わる。
 この春雨に当たって。

〈当たり前――Mさんへの返信より〉 引用
池見隆雄 2026/3/5(木)14:08:35 No.20260305135352 削除
 (前略)
 Mさんのメールに私の案内文の一節を引用して貰っていますが、
 それへ私は共感を覚えました、というか自分自身から生じて来たものへ対して、
 他の誰に依るものより共感を覚えるという
 当たり前のような事実に今更気付かされたわけです。

 このあたりに、自らの言葉にするという含蓄があるのだろうと――
 それを物し、目の当たりにし、読み返すことによって更なる動力を得るのだと思います。

 むろん、その背景には、多くの方たちや書物などとの和合的出会いがそびえている。
 自分自身の作文へ改めて対することによってそれらへの感謝も湧いてくるわけで、
 それらは「全体」ともいえ、
 書く、表現するということは、全体の中での己の位置を確認する営為でもあり得ると思われます。

 今度のMさんのメールが、種々の深度へ思いを馳せる機縁となり、感謝です。

        〇月〇日          



〈Sの観点に倣いつつ――映画青年さんへの返信〉 引用
池見隆雄 2026/2/21(土)15:42:49 No.20260221145832 削除
 指揮者の誕生日に当たっての大曲の演奏会とは幸運だったね。
 私のコレクションの内にも『千人の交響曲』は含まれるが、
 種々の理由から今日まで選び出すことはなかった。

 映画青年さんの投稿へ目を通して、敢えてその曲を聴いてみようかとの気運が生じている。
 しかし、リヒテルの『平均律』を鳴らしてみると、これがまた良いんだ。
 ピアノの響きの何と柔らかなこと。
 リヒテルの音ってこんなだったかな、いや、こんなふうにも弾けるんだきっと、曲目次第で。
 
 再演の方も、大いに楽しめたことだろうと想う。

 また、映画青年さんが、演奏会体験を語るときは普段に似ず熱っぽくなるのが楽しい、
 本性の一端が窺えるようでね。

 17世紀の哲学Sは、
 「我々の本性、単にそれ自体で見られた我々の本性、の必然性に由来する活動をなすこと」
 が、「理性に従って働くこと」だと述べる。

 また、理性の導きに従って生活する人間とは、
 「一切が神の本性の必然性から起こり、自然の永遠なる諸法則、諸規則に従って生ずることを正しく知る人」と。
 
 すると、理性に従って働くこと、あるいは理性の導きに従って生活するとは、
 一切が神の本性の必然性から起こり、自然の永遠なる諸法則、諸規則に従って生ずることを正しく知ること。
 それはまた、我々の本性の必然性に由来する活動そのものだ。

 以上の論の流れからすると、神の本性の必然性=我々の本性の必然性、
 更には我々の本性は神の本性に他ならないことになるだろう。

 そういえば、位已光児さんが『Sとの対話』という冊子に、
 「人間を超えた神ではないのですから、人間は最高の存在ということになります。
 お互いを尊重しながら、それぞれが堂々と生きられるのです。」
 と記しておられた。
 
 私たちが理性に従って働くこと、言い換えればそのときに限っての欲望は、
 私たち=神の本性に由来する。

 この『千人の交響曲』という作品が、――作曲者マーラーのこの行為が、
 彼の本性に由来することは紛れもないだろうが、
 インバルの指揮もまた彼の本性に由来しているだろう。
 作曲者と指揮者の間に“一致”ということも想定されるか?

 そして、映画青年さんがこの機会を欲し、上京したという行動、
 そこに種々他の動機が絡んでいたとしても、主なところは映画青年さんの本性に由来すると思う。
 結果として感動、盛り沢山の喜びを多数の人たちと共にしたわけだ。
 
 本性由来の欲求や行動をSは「能動」というが、
 「能動」には必ず喜びの感情が随伴し、その感情がまた「能動」をさらに強化する。

 私は、映画青年さんが今後も、
 演奏会出席に限らない本性由来の行動、あるいは理性に導かれた生活を送ってくれることを望みたい。
 Sは「能動」を「自由」とも言い換えているので、映画青年さんが益々自由であるように。
 そして、その「自由」を一人でも多くの人たちと分かち合えるように。

 

〈縁の間に間に〉 引用
池見隆雄 2026/2/18(水)14:47:33 No.20260218143336 削除
 昨夕は、「福岡聖恵(めぐみ)病院」内の一室で開かれるヨーガ教室へ出かける。
 2005年3月以来月1回。

 私の体調は相当程度悪かったが、
 終えてみると心身共に和んでいた。
 少数の生徒さんたちだけれども、その場から何らかを吸収しようという意力が旺盛で、
 恐らく私は、それによって自分の本性を発揮しやすくなるのだと思う。

 種々の体位の合間で語らせて貰っていることも、
 即興ゆえに却って関係の内へと解放され、自由感がいや増す。

 何年かぶりに再参加の方がお一人。
 姿が見えても見えなくても、縁の跡切れることはなかったのだと思う。
 あるいは、どこのだれとでも、潜在的に縁は繋がっている。

千人の交響曲 引用
映画青年 2026/2/16(月)23:50:40 No.20260216230343 削除
今宵はサントリーホールでマーラーの8番、千人の交響曲を堪能した。
指揮はインバル、演奏は都響に混声合唱や女性合唱、児童合唱、独唱ソリスト8名、客席にも金管楽器が配置された。
演奏は素晴らしかった。
千人の交響曲は何十年ぶりかでライブを聴いた。
サントリーホールも35年以上ぶり。
やはりこういう曲は生演奏でないと味わい尽くせないだろう。
特に児童合唱の朗らかな音は、そう感じる。
そして、この曲のあとにアンコールなどありえないと思ったのだが、指揮者が出てきてもいないのにコンマスの合図でおもむろに底弦がなり出し、
それは合奏になり、やがてステージにいた合唱団や児童合唱にソリストまで加わり、ハッピーバースデートゥーユーに。
そうだった。
今日はインバルの90歳の誕生日なのです。
再びステージに登場したインバルには花束とバースデーケーキが。
ひとしきりカーテンコールが続いたあと、楽員も合唱の方々もソリストもみんなはけて、ステージが空になっても鳴り止まない拍手に、インバルがコンマスとチェロのトップを引き連れて登場。
ようやく拍手も落ち着いた。
明日は東京文化会館で同プロが再演される。
私はそれにもいく。

〈音楽を廻って〉 引用
池見隆雄 2026/2/16(月)15:18:43 No.20260216150158 削除
 アンジェラ・ヒューイット(ピアノ)奏する『フーガの技法』はなかなか良い。
 しかし、私の心はまだ『平均律クラヴィーア』(全48曲)へ向いているので、
 今朝もランドフスカヤのハープシコードでそちらへ耳傾ける。
 唸ってしまった――何度でもそうなる。

 今日午後以降は、同曲のリヒテルのピアノを取り上げようと思う。
 それを終えても、なお、ズザナ・ルイジイチコ―ヴァも手元に控えている。

 リヒテルのは、若い頃、素人オーケストラに加入してチェロを弾いていた
 在京の友人が勧めてくれた。
 その彼からの昨年の賀状に、
 「老人ホームみたいなことろへ入れられるようです」とあった。

 ある事情で、彼には、全く身寄りというものがない。
 生活に支障を来たす疾患持ちでもある。
 今年頭は、彼からの賀状が途絶えた。
 宛先を知らないので、こちらから連絡の取りようもない。

 『フーガの技法』からは、私にも孤高の精神といった閃きが聴き取れなくもないように思うが、
 『平均律』の方は、まだしも生活臭を漂わせているだろうか?

〈連 想〉 引用
池見隆雄 2026/2/14(土)14:56:46 No.20260214143715 削除
 バッハの鍵盤楽器のための作、『イギリス組曲第2番』を聴いた。
 ィ短調の曲だけれども、曲自体も演奏も楽しいと感じられた。

 奥に何らかの悲しみを秘めつつ、なお微笑んでいる・・・
 ふと庭の水仙を想い出した。
 水仙も、そんなふうに看(み)て取れなくもない、
 「ナルシス」と呼ばれるゆえんか。

 バッハのその曲によっても、内面にある種の推進力が生じてき、
 ラヴェルの『クープランの墓』を連想させられる。

 こちらの曲は、ラヴェルがバロック時代の様式を借りて、
 第一次大戦で命を落とした友人たちの思い出と追悼のために作ったという。
 それは彼の、スピノザがいうところの「コナトゥス(現実的本質)」――創作欲をも
 強く刺激したことと思う。

 私自身の何らかのコナトゥスも、
 推進力として浮上してきているのか。

〈彼方へ〉 引用
池見隆雄 2026/2/12(木)15:23:20 No.20260212150403 削除
 昨日、ネットを通して、アンジェラ・ヒューイットなる女性ピアニストを知った。
 近年の私は、クラシック音楽界の動向へ対して盲目同然だ。
 曾ては、『レコード芸術』などその方面の雑誌へ目を皿のようにしていたが。
 
 バッハに『フーガの技法』という作品があって、
 未知のその曲へ最近関心がうずくので、スマホで検索したところが、
 ヒューイットのディスクが冒頭に取り上げられていた。
 それはファン待望の録音であり、
 また彼女は当代随一のバッハ弾きと見なされているとのこと。

 しかし、そのディスクの、通常の2倍近い高価さには抵抗を覚える。
 需要の多さを見越してか。
 一方、マルセル・メイエやワンダ・ランドフスカヤなど
 同じく女性のバッハ演奏と聴き比べるのも面白かろうとの好奇心も頭をもたげる。

 と、状態もよく思い切って廉価な中古品が目に跳び込んできた。
 しかも、知人から紹介された、ディスクの扱いについて信頼のおける出品者でもあった。
 久々の衝動買い。
 ネットは、こういう場合、本当にありがたい。
 ありがたいからこそ、滅多にお世話にならないことにしている。

 
追記
 あるピアニストの手になる随筆の、以下の箇所が私を、彼方へと押しやった、

 「音楽は私たちを絶えず遠くへと連れて行く。
  そしてその彼方には『マタイ受難曲』がある――
  そのさらに彼方には『フーガの技法』が。」

〈必 然〉 引用
池見隆雄 2026/2/3(火)14:35:19 No.20260203140759 削除
 今日午後、仕事の合間に、
 ラヴェルのピアノ独奏曲『夜のガスパール』へ耳(心)を傾けた(演奏はもちろんメイエ)。
 今日で7度目くらいになるか?
 凄い曲とは思いつつ、
 この取り止めのなさ、複雑怪奇な(というふうに思える)構造を遠巻きにしているのがやっと。
 (メイエのほかにもモニク・アースやアルゲリッチのディスクを手に取ってみたが。)

 しかし、今日は、何かが閃いた。
 確かな存在感というか、曲の構造の窺える瞬間瞬間も得られた
 ――前のフレーズと後のこのフレーズが相関している、あるいは響き合っているなど。

 ラヴェルの作品の中でも、私は今のところ、
 『クープランの墓』(ピアノ独奏曲)を最も好むけれど、
 『夜のガスパール』はそれと兄弟姉妹、陰陽の位置を成しているのではないかと。

 こうも言えるか、
 前者は陽の当たる推進力を体験している、
 後者は月光の青白さの推進力。
 見た目の感覚では前者のエネルギーの方が圧倒的だが、
 後者のそれはしたたかとでも形容するか。
 これら推進力の源を私にもとても特定できないが、同じ一つものであるだろうと想う。

 取っ付き難かった『夜のガスパール』からもそれを感得でき、
 私自身もまた、日々生きて、なにがしか活動していることの必然を喜ばしく思う。

 今日は、多少ピアノに触れられる家内ともども聴いたわけだが、
 初めてこの曲へ対し彼女は、難解なテクニックの苛烈なほどの要請や推進力に驚嘆。
 「いつかこの曲の楽譜を見てみたい。細やかな音符でさぞかし真っ黒でしょう」と言う。

 それを聞いて、音大のピアノ科に学んだ知人から聞いたエピソードが思い浮かんだ、
 「ラヴェルは、『全てを楽譜に書き込んだから、(演奏に際して)誰も何もそれを変えないでくれ』
 と常々漏らしていた」 と。

 今月が家内の誕生月だから、ラヴェルの楽譜をプレゼントするかな。

〈空 気〉 引用
池見隆雄 2026/2/2(月)14:47:03 No.20260202143533 削除
 曾ては独学で楽典をけっこう熱心に学んだり、
 ソルフェージュを数年間、継続したこともあったが、
 楽器へ向かうには不器用に過ぎ、
 音感も極めて鈍いというあんばいで、
 少年期から今日まで、LPやCDをひたすら「そうか、そうか」と聴いて来た。

 それが何になるのか、何の役に立ったのか知らない。
 というより、実利とは無縁に違いなかろう。

 今朝も、このペンを執る前、メイエの弾く、バッハ作『イギリス組曲』を一聴。
 その前後で何かが変化していた。
 いわば沈んでいた内面の空気が、少しずつ流れ出していた。

 空気が動けば、手足もついて来る。
 11時過ぎには、クリニックへも出かけなくちゃならない。

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