H さん
先日は、ヒルデガルトゆかりの教会(修道院)の絵葉書をご恵送いただき、
ありがとうございました。
――貴重な葉書をいただいて、少なからず恐縮という表現の方が、
私にとっては適切かもしれませんが。
映画を観られて後、直ぐにドイツへ旅立たれたとか。
ちょうど誕生日に当たっていて、彼女の作曲作品にも数多く接しられたとか。
本当に幸運ですね。
写真を眺めていると、
数年前まで研修会場として使用させて貰っていた、
宗像市在のカトリックの施設、「黙想の家」が想い出されます。
また、幼時、都会を遠く離れた母の実家(「池亀」)で味わった、気の遠くなるほどの静寂。
当時はその静寂が恐ろしくもあったのですが、
今思い返すと、あれ(これ)が、私の心の故郷とも思われます。
カタチのない実体そのもの。
実体がカタチをとった私たちを含むこの世界も、
実体には違いないですから永遠ですね、カタチは必ず失われますが。
“天使”や“龍”は、いわば、実体から私たちへの使者なのであろう、
と私は想像しています――カタチのない実体へと私たちを導くためのカタチ。
この文の向こうにHさんがおられるので、つい余計なことまで記してしまいました。
以上、まずは、お礼旁。
5月11日
追伸
ヒルデガルトのような人物が実在していたと思うと、
人としてこの世に生を享けたことは、大変な恩恵に違いありません。
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