明年2月の、当協会研修会の講師、位已光児(いいこうじ)さんへ、
当方から、スピノザの主著、『エチカ(倫理学)』を贈呈したところ、
3週間も経たないうち、「その要点をまとめました」とのお電話をいただき、
追って、『スピノザとの対話』と題する冊子が郵送されてきた。
『エチカ』からの引用と位已さんの解釈からなるその冊子は、
当初、理解不可能のように思えたが、
読み返すほどに、言われる通り、
スピノザ哲学の要点を喝破されたものと、私なりに納得されて来る。
その一節を、以下にご紹介するならば、
『エチカ』第一節定理四から二十五間の幾篇かが引用された後に、
「つまり、人間を超えた神ではないのですから、
人間は最高の存在ということになります。
「わたしなんか」などと自分を卑下することはありません。
お互いを尊重しながら、それぞれは堂々と自分らしく生きられるのです」 と。
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