昨日から、本当に久し振りに、位已光児(いいこうじ)さんの著された、
『コロヒラットの世界』(因みに、「コロヒラット」は、心を開くの意に沿う位已さん自身による造語)
を読み返している。
驚いた、以前より遙かに心に沁みてくる
――そうはいっても理解出来るというのとは異質。
そこに記されていることが、
言語以前の次元で沁みてくるといおうか。
改めて驚かされた、
これは本当に本ものだ。
我々の存在、生きとし生けるものの原理を解き明かしてくれている。
少し引用してみたくなった、
「…つまりコロヒラットの視点というのは、総合的複合的重層的と言えます。
それを宇宙から見るというわけです。
そうしますと、自分の位置が、他と比較しなくてもはっきりと見えてきますから、
在りのままで存在感が見出せます。
それは理屈抜きの実感です。
その実感が本来の限りない可能性を実現させます。」
位已さんも、今年で91歳を迎えられる。
先の唯一の著書の他に、講演録などの冊子類もかなりの嵩に上るので、
この世の人々への贈り物として出版しなければと思う。
その当てを現在、漠然とながら手探りしている。
もう一つ書き加えるとすれば、スピノザ説くところの「実体」と、
位已さんのカタチのない「こころ」・「いのち」の共通性だ。
両者の核となる体験は同質で、
それぞれの表現が相異するだけだといっても過言でなかろうと思う。 |