私の拙文へも目を通して下さろうという方があるので、
それにも少なからず励まされて、小文であれ、できれば書き込みたいと思う。
今月は私の誕生月。
そうだからというのではないが、私はずっと秋が好きだった、
取り分け9月が。
私が在籍した高校は、毎年9月の最終日曜日が運動会と決まっていた。
私は運動会となると張り切る方だった。
3年のその行事もあとは閉会式を残すのみとなり、
生徒たち全員運動場に屈み込んでその開始を待っていた。
そのとき、ふと私は、胸へポカリと浮かんできた感慨を誰へというのでもなく、
「あとは受験だけだな」と吐き出した。
周囲の者たちが皆、力ない笑いを浮かべた。
私たちの高校生活は、事実上、そのとき終わりを告げたのだ。
あの力ない、と同時に未来へ向かっての共感の連鎖によって、
私はいっそう9月が好きになった。 |