江別神社「宮司の独りよがり」

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不気味な釣り 引用
江別神社宮司 2005/11/4(金)10:23:10 No.20051104102008 削除
先日、小生が渓流釣りの世界にのめり込む原因を作った
師匠でもあり釣友でもあるK藤氏から「釣行しよう!」という
嬉しいメールがありました。

その誘いはある湖での「真夜中」の釣りであります。
まあ俗に言う「ミッドナイト・フィッシング」でしょうか。

ところが場所が山中の湖ですので、その「不気味さ」たるや
半端なものではありません。

とにかく「真っ暗」なのです。
その暗さは「街中での真っ暗」とは全然違うのです。
本当に「真っ暗」で、何も見えないのです。

その真っ暗な中を藪をこいで、湖面まで歩きます。

月明かりがあれ程明るいとは、満天の星があんなに輝いて
いるとは、今まで思いもよらなかったのです。

そんな真っ暗な中で、足元すら見えない、湖面も見えない中で
ただひたすらルアーをキャストし続ける釣りです。

狙いは60センチオーバーのブラウントラウトであります。
先日は96センチという日本記録的モンスターブラウンを
釣り上げた人もおりました。

この日、残念ながら小生には一度もアタリすらありません。


不気味に静まり返った真っ暗な湖で、「釣れない釣り」を
していると、ろくな事を考えません。

『入水自殺しても遺体が上がらない程、冷たく深いと言われて
いるこの湖で今までに一体何人が死んだのだろうか?』

『その霊たちは、ちゃんと供養されているのだろうか?』

『その霊たちは今時分、何を思っているのだろうか?』

お魚ちゃんのアタリすらなく、全然釣れないとついつい
こんな事を考えてしまうのです。

こうなると、もうすっかりビビッてしまって、釣りどころでは
ありません。

用もないのにK藤氏のところへ行って
「どうだい、釣れてるかい?」なんて言ってしまうのです。


それにしても『よくぞこんな釣りを考えた人がいるもんだ』と
思います。
全く、釣りに狂った人間が「釣りたいが為に」考える事は
常道を逸しています。

また、それが「釣り人」とも言えます。
勿論、小生も「また行きます」。



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