江別神社「宮司の独りよがり」

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教育のことについて 引用
AM 2008/11/7(金)08:28:17 No.20081107082746 削除
私は事務職としてある役所に勤務する公務員(38歳)です。

 今年、入庁16年目にして始めて新人の教育係なるものを上
司から仰せつかり、これまで半年間指導して参りましたが、先
日、指導している新人に対し、初めて大きな声で叱り付けたこ
とがありました。

 新人が担当する難航案件の処理方法につき、私と私の同僚と
新人と3人で善後策を検討していたときでした。

 しばらく3人で話し合っていたのですが、その途中で新人は
議論から勝手にはずれ、自分のほかの仕事のことで電話をかけ
始めたのです。

 新人の電話が終わり、その電話が急ぎの用件ではないことを
確認した上で、私は「俺と○○さん(同僚)に失礼だろう!誰
の仕事だと思っているんだ!」と大声で新人を叱りつけました。

 これまで新人の仕事の失敗に注意することはあっても叱り付
けることはなかっただけに、新人の行為に対する自分のとっさ
の反応に少し驚きを覚えました。

 なぜだかは分かりませんが、この出来事以来、自分が子ども
の頃から受けた教育のことがいろいろと心によみがえってくる
ようになりました。

1 柔道を習っていたときに、稽古終了後に読み上げた道場訓
(内容は忘れてしまいましたが、「一つ! 正直であるこ
と!」のような柔道人10か条のようなものを全員で読み上
げていました。)

2 小学校の道徳の本にあった聖徳太子の話(聖徳太子が仲間
といたずらか何かをしていたときに用明帝が現れ、他の友
達は逃げ去ったが聖徳太子は逃げずにいた、そういうお話
でした。)

3 少年野球の地域の大会で経験させていただいた選手宣誓
(「宣誓! 我々はスポーツマンシップに則り、正々堂々
と戦うことを誓います!」と単純なものでしたが、亡き母
は私をおほめくださいました。)

4 内観を受けたこと
(母からしていただいたこと、してさしあげたこと、迷惑
をかけたことの3つを、過去から思い出していく作業)

5 亡き母の人様に対する接し方
(お礼は必ずすぐ行う、親戚から頂いた野菜などは可能な
限り近所におすそ分けする、約束の時間に遅れないなど)

 上記のような新人の行為について礼を失するものであると感
じ、これは叱り付けなければと、とっさに反応したのは、おそ
らくこのような教育を自分が与えられてきたからだと思います。

 その教育とは、なかなか一言では言いにくいのですが、私の
父母や祖父母が連綿と受け継いできた、「(日本)人としての
あり方」であったのではないかと、最近思うようになりました。

 このような教育を与えていただいた父母や祖父母に心から感
謝しております。

 そして、このように思う現在、すでに母と祖父母は他界して
しまっていることに後悔の念ばかりがたってしまいます。

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