江別神社「宮司の独りよがり」

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「不思議な入社試験」 引用
江別神社宮司 2011/5/19(木)08:01:50 No.20110519075803 削除
涙なくして読めない、余りに良い話を発見しましたので紹介します。


『どんな企業でも、お客様への「感謝」というのは当たり前のことの
ように言われています。

「有難うございます」も、ぶっきらぼうではなく、心が込められていなければなりません。
そのような本当の意味で心から感謝をしている、そんな社員教育が出来ている企業が
どれくらいあるでしょうか?

ある会社の社長さんは、自社の社員を見ていて、次のようなことに気づかされた
そうです。
「一生懸命に社員教育で規則やノウハウばかり教えているけれども、社員の心が豊かに
ならないと形だけになる、本当にお客様に喜んでもらえないし、組織は活性化しない
のでは・・・。

理屈だけでは人は動かない、“本当の感謝とは何か?”を社員に実体験させてこそ、
お客様に心から感謝できる社員が育つのではないか・・・。」

このことに気づいた社長さんは、毎年の入社試験の最後に、学生に次の2つの質問を
するようにしたそうです。

まず、学生に向って尋ねます。
「あなたは、お母さんの肩たたきをしたことがありますか?」
この問いに、ほとんどの学生は「はい」と答えるそうです。

次に、
「あなたは、お母さんの足を洗ってあげたことありますか?」
これにはほとんどの学生が「いいえ」と答えるそうです。

「それでは、3日間差し上げますので、その間に、お母さんの足を洗って報告に
来てください。それで入社試験は終わりです」

学生達は、「そんなことで入社できるのなら」と、ほくそ笑みながら会社を後にする
そうです。

ところが家に帰って、実際にやろうとすると、母親に言い出すことが、なかなか
できません。
ある学生は、2日間、母親の後をそわそわとついてまわり、母親から「おまえ、
どうしたの、気でも狂ったの、何かおかしいねぇ?」と聞かれてしまいました。

ついに息子は思い切って話します。
「いや、あの〜、お母さんの足を洗いたいんだけど」
それに対し母親は言います。
「なんだい?気持ち悪いねぇ。」

こうしてその学生は、ようやく母親を縁側に連れて行き、たらいにお湯を汲み入れました。
そして、お母さんの足を洗おうとして、お母さんの足を持ち上げた瞬間・・・。

母親の足の裏が、あまりにも荒れてひび割れているのを手で感じて絶句します。
その学生ははじめて気がついたのです。そして胸が一杯になりました。

「うちは、お父さんが早いうちに死んでしまって、お母さんが死に物ぐるいで働いて、
自分と兄貴を養ってくれた。この荒れた足は、自分達のために働き続けてくれた足なんだ。」

そして思わず小さな声でひとこと言うのが精一杯でした。
「お母さん、長生きしてくれよな」

それまで、息子の「柄にもない親孝行」を冷やかしていた母親は、「ありがとう」と
言ったまま黙り込んでしまいました。

息子は足を洗い続けます。
その手の上にポトリ、ポトリと落ちてくるものがありました。母親の涙でした。

学生は、母親の顔を見上げることができなくなって、「お母さん、ありがとう」と
言って部屋に引きこもったそうです。

そして翌日、会社に報告に行きました。
「私はこんなに素晴らしい教育を受けたのは初めてです。社長、本当にありがとう
ございました。」

社長は言いました。
「君は一人で大人になったんじゃない。両親をはじめ、いろいろな人に支えられて大人に
なったんだ。
これからも、自分一人の力だけで一人前になるのではないんだよ。
私自身も、お客様やスタッフや、いろいろな人達との出会いの中で、一人前の社会人に
ならせていただいたんだよ。」』




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