江別神社「宮司の独りよがり」

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訃報 引用
江別神社宮司 2021/1/14(木)22:16:16 No.20210114214903 削除
 先日、同職で24歳年下の畏友が早世いたしました。

彼は昨年12月下旬に武漢ウイルスに罹患しましたが、2週間ほどで陰性になり
このウイルスを克服しました。

しかしウイルスの検査中に別の重篤な病気が見つかり、ウイルス陰性後はこの病魔と
闘っておりました。

 メールでやり取りして私が「絶対に病魔に負けるなよ!」と送信すると
「必ず復帰します」と返事が返ってきていました。

それなのに病状が急変して、あっと言うまにこの世を去りました。  


 彼が神主になりたての頃、神社庁の総会後の懇親会で、私に酒のお酌に来て
「自分が神主をやっている意義が見出せません」と申しました。

私は「何でそんなこと俺に聞くんだ」と申すと、彼は「内田さんは自分と同じ匂いがする」
と申すではありませんか。

「コイツは面白い男だな」と感じながら付き合いが始まりました。

「意義だの何だのと余計なことをグダグダ考えず黙って3年間宮司さんの言うことを聞いて
神主をやりなさい」「そうすればきっと何かが見えて来る筈だから」

そう言って彼を励ましました。

 その後、彼は自分の神社に「神輿会」作りたいと申すので「全面的に何でも応援するぞ」と言い
一緒に活動を始めました。

お互いに「出稽古」したり、家族バーキューで騒いだり、もう本当に仲良しの神輿会になりました。

彼には「組織が大きくなればなったで、いろいろ問題が出てくるだろうけれど、
決して目を離すな、神輿会の方々とはいっつも一緒にいろ、とアドバイスしておりました。

そんな風に「お互い神輿を盛り上げよう」と頑張っていたのに、どうしてこんなに
残酷で悲しいことが起こるのでしょうか。

悔しくて腹が立って悲しくて溜まりません。

訃報を頂いた夜は、泣いても泣いても涙が溢れ、彼の優しい顔が浮かび上がりました。

 どうしても彼の死が受け入れられず、納得が出来ず、翌日彼に会いに行きました。

黄色くなった顔を見て、またひとしきり泣いて、やっと彼がもう死んだことを受け入れました。

夢枕にも二日連続で登場してくれました、あの世で元気な姿で笑っておりましたので、何だか安心しました。

私も多くの持病を抱えて、それでも何とか騙し騙し頑張って生きているのに、彼が余りにも
あっさりと我々を捨てて逝ってしまうと、何だかこっちまで生きるのが面倒臭くなってきます。

 令和3年も悲しい幕開けです。

辛く悲しいですが、命あるうちは前進するしかないのですね。



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