昨夕、協会の庭を住家とする猫シロが、出産した。
応接間から庭へ出るガラス戸の傍、いつものダンボールの寝床に。
三匹。しかし、一匹は、胞衣(えな)を被ったまま死亡。
残る2匹のうち一方はシロ同様アメリカン・ショートヘアもどきの毛並、
もう一方は真っ黒。
産まれたばかりにしては、体毛は密に生え揃っており、
体格もよ過ぎるほど。
母親の胎内にいた期間が、通常より長かったのかもしれない。
そんな姿を焼きつけられては、
親仔三匹、飼うしかないと腹を決めた――諦めた。
シロには、その内、不妊手術を施して貰おうとも決めた。
仔猫も雌ならば、そうする他はない。
とはいえ、仔猫を貰って下さろうという方があれば、
ありがたくお譲りしたい。
二匹とも幸い母親似の体格、猫相――なかなかの美猫でもありますから。
子育てしつつもシロは、私に甘えることを忘れない。
敢えて私の目に付くところに産むという彼女の謀略にからめとられたのかもしれないが、
「よく頑張って産んだね」 と背中を撫ででやる。 |