みんなの広場「こころのパレット」

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〈日々の邂逅〉 引用
池見隆雄 2023/9/9(土)14:43:37 No.20230909142115 削除
 とある開業の整形外科で、「頸椎変形」との診断を下されて、
 現在、三種の器具と湿布との治療に通っている。

 それらに当たって、担当の看護師さんと大てい私語を交わす。
 通院し始めて今月で2年を経過するから、皆さんと顔なじみ。
 半数が、ほぼ私の孫といってよい若手だ。

 今日は、
 「だいぶ涼しくなりましたね」と私から。
 若手の一人の担当者が、
 「そうですね・・・ワクワクします」
 ワクワクという反応は意想外だったので、
 「ワクワクしますか」とリフレクトする。
 「とても食欲があって・・・」
 「食欲のあるのは良いですね」
 「あり過ぎて困ります・・・(私へ)分けて上げたいくらい。」
 そこで、大仰ではないが、互いに声を上げて笑う。
 「秋は、おいしいものが沢山ありますから」

 何が好きなのが尋ねてみようと思わなくもなかったが、
 会話が、私の両肩への湿布貼付に要する間をオーバーするのは避ける方を選択
 ――だいたい、患者さんが多めと見ると、湿布は遠慮することにしている。

 看護師さんが「ワクワク」なる副詞を用いたのは、
 気候の凌ぎやすさに加え、おいしい食物へ対してということも推察できたし、
 この日のこの看護師さんとの邂逅は、
 「(貼付)終わりました」
 「ありがとうございます」
 と自(おの)ずから儀礼的に結ばれた。

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