ヒトとチンパンジーが共通の祖先から枝分かれすることになったのは火山活動のためである。アフリカ東部には大地溝帯グレート・リフト・バレー
と呼ばれるアフリカ大陸を南北に縦断する巨大な谷があります。谷幅は35〜100qにおよび、巨大な裂け目の総延長は7000qも続くと同時に、標高
3000mを超える山々が連なっています。同地での大規模な火山活動は人類の祖先たちにも影響を与え何処かに新天地を見つけ出そうと考えて人類の
祖先は避難をしたかもしれない。その過程で人類とチンパンジーの系統が分岐した可能性があります。人類の祖先の多くが東アフリカに移動したと
いうことです。アフリカで誕生した人類はまず森からサバンナに進出して、アフリカを出てユーラシア、そこからヨーロッパや東南アジアへと分布
していきます。アジア方面へ進出した原人はインドネシアで見つかったジャワ原人、中国で見つかった北京原人などです。ちなみに北京原人やジャ
ワ原人の子孫は全滅したため、今の中国人の祖先が北京原人や今のインドネシア人の祖先がジャワ原人という訳ではない。1万5000年ほど前になる
と陸地はまた凍り付いたとみられる。そこで海岸沿いのルートで移動したとみられる。新人は海を渡る技術を持っていた。オーストラリアに残っ
ている遺跡は6万年ほど前に新人が東南アジアからオーストラリアまで移動したことを明確に示している。当時現在のインドネシア半島からマレ
ー半島、インドネシアの一部の島々は地続きだったとみられ、また現在のオーストラリア、ニューギニア、タスマニアなど今のオセニアを形成し
ている陸地も陸続きになっていて、そこからいかだのようなもので渡ったのではないかとする説が有力です。
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